【体験記①】人間ドックと健康診断の違い、流れ、費用は?

健康診断と人間ドックの違い、流れ、料金について





38歳で初めての市の人間ドックを受けました。
そこで、とある項目が再検査となった時の体験記です。

まずは、健康診断と人間ドックのどちらを受けたら良いか迷っている方の為に、双方の違いについて解説していきたいと思います。

全3回の連載です。

健康診断と人間ドックの違い

健康診断と人間ドックの違いは主に検査項目の違いです。
自治体や医療保険者ごとに実施方法が異なります。私の住む自治体(埼玉県川口市)の検査項目を例に紹介したいと思います。

特定健康診査(国民健康保険)

料金(自己負担額):40歳〜74歳の方 500円
※75歳以上の方は後期高齢者医療制度の健康診査の対象となります。

・身体検査
・血圧測定
・診察
・尿検査
・血液検査(中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロール・AST・ALT・γ‐GT・空腹時血糖・Hb A1c・尿酸・クレアチニン・eGFR(推算糸球体濾過量)・赤血球数・血色素量・ヘマトクリット)
・心電図検査

★追加項目(希望者)
・胸部レントゲン検査 500円

40歳以上の方は、市から特定健康診査のお知らせの封書が届きます。
労働安全衛生法により雇用主は労働者に健康診断を年に1回実施するように義務付けられているので、企業に属している方は会社から案内されます。検査項目等、会社で加入している保険組合にお問い合わせ下さい。

人間ドック

30歳以上74歳以下で国保加入のかた(受診は1年度内に1回のみ)
料金(自己負担額):30歳〜64歳 9,720円、65歳〜74歳 6,480円

・一般検診
・腹囲測定
・BMI等
・尿検査
・便検査
・脂質検査
・免疫検査
・肝機能検査
・腎機能検査
・代謝系検査
・貧血検査
・梅毒検査
・肝炎ウィルス検査
・胸部レントゲン検査
・上部消化管検査(レントゲンまたは内視鏡検査)
・心電図検査
・総合診断
★その他オプション
※この他に眼底検査を受けられる場合があります。

病院によってはオプション検査を設けています。
私は、上記の他にオプションで腹部エコーを付けました。(追加料金 約3,000円)

30歳以上は人間ドックが受けられるので、私の場合、自動的に人間ドックの選択となりました。

人間ドックの流れ(自治体)

健康診断もそうですが、人間ドックを受ける病院を指定の病院から選び、自ら電話をして予約します。
名前と生年月日を伝えます。そこで、オプション検査に付いて聞かれる場合もありますので、内容を確認して、希望を伝えます。
そうすると、検査日2週間前程に、資料が送られてきます。前日までに、書類の情報と質問に対する答えを記入しておきます。
検便と尿検査のキッドも入っているので、指定の日にちに採取します。
検便は2日分を採取。
検尿は当日の朝一番の尿を取ります。

40歳以上で、市から特定健診の資料が届いている方は、そちらの書類も記載して持参しなければなりません。
人間ドック項目に含まれているがん検診のハガキも必要です。

持ち物・準備(自治体)

保険証
がん検診のハガキ
特定健診の受診票(40歳以上)
人間ドック問診票
便(2回分)
尿(当日朝)
胃の検査の為、前日より絶食

※自治体によって異なる場合もあるので、確認してください。
胃の検査は、バリウムか胃カメラを選択できます。
病院によって、対応が異なりますので、前もって病院をリサーチする必要があります。

胃の検査を何で行うかが重要です!

経口胃カメラ・経鼻胃カメラ・バリウムの3択になるのですが、人によって、向き不向きがあります。

バリウム検査とは

正式名称は、上部消化管造影検査と言い、食道・胃・十二指腸の病変をチェックするための検査です。
通常のレントゲンとは異なり、X線を連続して照射しながら、バリウムはX線を透過しないので、バリウムが口から上部消化管を流れていく様子を画面で見ながらチェックします。
胃の粘膜は、体を回転させてバリウムを粘膜に付着させることによって、粘膜の凹凸を見て、炎症やポリープの有無を見ます。
白いドロドロした少し甘いヨーグルトの様な飲み物(バリウム)を検査中に沢山飲まなければなりません。この味を体が受け付けない方もいます。
さらにゲップをしたらやり直しになってしまうので、これを我慢するのがまた大変です。
検査が終わった後に、下剤を飲んでバリウムを出す必要があります。この下剤が効きが強い方は、後にトイレで苦しむ事になるので、念のため、当日の予定は入れない事をオススメします。

胃カメラ検査とは

正式名称は、上部消化管内視鏡検査と言い、先端にカメラの付いた細いチューブを口か鼻から挿入し、テレビモニターに食道・胃・十二指腸の内部を写し、観察し異常所見を見つける検査です。

こちら、経鼻内視鏡経口内視鏡があります。以前は経口が主流だったのですが、経験された方はご存じかと思いますが、大変苦しい検査となっております。それに比べ、経鼻内視鏡は、痛みや苦痛が少ないのが特徴です。ただ、こちらの検査は検査中に頑張れば、バリウムの様なその後の痛みはありません。当日他の予定も入れられます。

医療機関に確認を

上部消化管の検査は、医療機関によって、取り扱いが様々です。バリウム検査のみ行っているところ、経口内視鏡検査のみ、経鼻のみ、等々、差がありますので、ご自身に合った検査を受けられる機関を選ぶ事が重要になってきます。


次回予告

次は、筆者が便潜血検査で陽性になり、再検査するまでの課程のお話になります。

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